どうしても、自分的にすっきり納得いかなかったGARMIN ライブスコープ(LiveScope)のブラックボックス (GLS10)の24V化による、【表示できる距離の延長】や【表示画面の鮮明化】などの性能アップの理屈。
さらに、GARMINの公式にも問い合わせて、実際GLS10を24V化することに意味があるのかを聞いた結果
特定の条件によっては24V化による表示画像の鮮明化の効果はある!
と言う回答がありました。なんとも微妙な表現ですが、公式で聞いたことと自分で追加で実験したことを合わせて書いていきたいと思いますので暇な人は全文読んでください。
超自己満足の超長文です(笑)
結果だけ知りたい人は
GLS10は24V印加するというより、12.5V以下にならないように運用してください。
最後の方に魚探側(GPSMAP)の24V化に関しても記載してるので気合い入れて読む人は頑張ってください。
Contents
前回のおさらい
できれば、前回の私なりに実験した記事を見てもらえると助かります。
実際にライブスコープ用振動子のブラックボックス(GLS10)に印加する電圧を12Vと24Vで実際の表示される画像に変化があるかを見てみましたが、正直それほど違いは判りませんでした。


実際電流も測定してみた
とりあえず、前回にも書きましたがGLS10が使用するエネルギー(電力)が24V化することによって増えるのであれば、いろいろ性能がアップルする可能性はあるのかな?と思ったので、印加する電圧が12Vと24Vで電力が変わるのかを調べてみた。
ここではは電力を
電力(W)= 印加電圧(V)×電流(A)で計算します。

もう、湖上で何してんの?って自分で思いますが、とりあえず自分で納得するために実験。

今回は、DCDCコンバーターとGLS10との間に流れた電流を測定したのでかなり正確です。ただ、ライブスコープを動作させた状態で測定すると使用電流がプラスマイナス0.1Aくらい動くのですが、平均くらいで写真を撮りました。
〇GLS10に12V印加時 電流:1.59A
12V × 1.59A = 19.08W

〇GLS10に24V印加時 電流:0.8A
24V × 0.8A = 19.2w

だいたい想定した通り、ほとんど使用されるエネルギーは一緒です。個人的にはこれで24Vにしたから劇的に表示距離が伸びたり、画面表示がきれいになったりしないだろうな~と思いました。
上記を踏まえてGARMIN公式に聞いてみた
上記を踏まえた状態で、GARMIN公式に「GLS10に24Vを印加すると、性能のアップはするのか?」と言う質問をしてみました。
個人的には「そんなのしないよ!」って回答来ると思って質問したのですが、予想に反して意外な回答が
「電圧を12.5ボルト以上に保つと、より鮮明な画像が得られます。 35AH12vリチウム電池を使用するとうまくいきます。」
まさかの公式からリチウムがおすすめとの回答。35AHにはそれほど意味ないと思いますが、重要なのは12.5V以上をキープすることで鮮明な画像が得られるとの回答でした。
要はリチウムイオンバッテリーだと電圧の降下が緩やかで、さらに初期の電圧が高めなので12.5Vをキープしやすいということなんだと思います。
電圧降下
12.5Vの根拠は技術的には不明ですが、電圧降下することで画像が変わることに関しては非常に心当たりがあったので、この回答にはかなり納得できました。
※この時は本当に表示クリアになったと感じました。
28Vライブスコープ ヤバイ!全然飛距離違う! pic.twitter.com/pHDrdrR4B7
— ta-to (@TaTakabass) August 20, 2021
おそらく、この24V化(実際にはギリギリ近い28Vで試してみました)によって以前発生してた電圧降下が解消したことで飛距離が伸びたと感じたんだと思います。

以前の私のGLS10までの配線はBASSCATの既存の古くて細い配線からタコ足で電源をとっていたので、バッテリー電圧が12.5V程度あっても、魚探に表示される電圧は電圧降下により11V台後半。。。
当然、GLS10にも11V台の電圧しか印加できていなかったのでGLS10本来の実力が発揮できていなかったと思われます。
今回、GLS10の24V化のために、行った配線が以下。

新しい配線で、確実に12.5V以上をキープできるようになったことにより、GLS10が本来の性能が発揮できるようになったという感じです。
結局ライブスコープの電源はどうすればいいの?
レンタルボートなどで、ライブスコープに12Vのリチウムイオンバッテリーを使われている人は魚探の画面で12.5V以上が印加されていれば基本的に24V化する必要はありません。
<修正>レンタルボートなどで、12VのリチウムイオンバッテリーからGLS10に電源をとっており、確実に12.5V以上がキープできていれば基本的に24V化する必要はありません。

レンタルボートやバスボートで、「魚探とGLS10を同じ配線の近い場所で取っている場合は上記画像のように魚探に表示されている電圧と近い電圧がGLS10に印加されていると想定できます。」
その場合、12.5V以下になっている人や鉛バッテリーで使用中にどんどん電圧が落ちる人は、電圧降下によりGLS10が本来の性能が出ていない可能性があります。
対処法として
①新しい配線をGLS10用に引き直す。
もともとバスボートに配線されているアクセサリー用の電源線は今の超ハイパワー魚探を意識して設定されていません。12インチの魚探なんかは12V-4Aとかざらに使用するのでバッテリーから新しく太い配線を取り直しましょう。
私の場合はコンソールまで5.5SQ(許容電流49A)でヒューズボックスまで引き直し、そこから2SQ(許容電流27A)で新しく配線しました。
12インチ魚探(4A)×3+ライブスコープ(4A)のゴージャス構成でもトータル16Aなんでオーバースペックに見えるかもしれませんが、電線が太ければ太いほど電気抵抗値が小さくなるため、電圧降下を小さく抑えられるので、これくらいしても良いかなと思っています。
また、ギリギリの容量の配線の場合は容量を超えた際に熱が発生し、配線が焼けるトラブルにもつながるので、まず配線をしっかりするということが大事だと思います。
② ①をやったうえでDCDCコンバーターで昇圧して絶対に12.5V以下に下がらないようにする。
24V化が大事と言うより、間違いなく12.5V以上になるようにDCDCコンバーターを使ってGLS10に24Vを印加するのは効果的だと思います。
ただ、前の記事にも書いた通り、GLS10が最大58Wと超電気を食うので、最低でも120Wクラス(24V-5A出力可能)のDCDCコンバーターを選びましょう。
その他、いろいろな疑問も確認した
その他にもライブスコープに関するいろいろな疑問について聞いたり、確認したりしてみました。
ライブスコープで魚探側(GPSMAP)を24V化することでライブスコープの性能は上がる?
GLS10と魚探の関係ってデスクトップPCのモニターとPCの関係だと思っていて、
「デスクトップPCのモニターの性能上げたからと言ってPCのCPUやGPUの性能が上がる」わけがない
と思っていました。
念のため、GARMIN公式に聞きましたが
「12Vと24Vでライブスコープに与える影響はない」
との回答でした。
自分はGPSMAPを持っていないので試せてませんので机上の話です。逆にGPSMAPをお持ちの方で24V化したらこんなに変わった!って情報があれば是非教えてください。
「ライブスコープを切る」という話の疑問
「ライブスコープを使っていると魚が食わなくなるのでライブスコープを切る!」と言う話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?その際によく用いられる方法が魚探画面で「Sleep Device」にして画面をサスペンドさせていると思います。
ここで、いろいろと実験してきて「本当に魚探をサスペンドさせたらライブスコープは止まっているの?」という疑問が。そこで、実際に「Sleep Device」や魚探の電源を切ってみましたが
「GLS10は同じように電気を食ってます」
<修正>2021/11/05
こちら、SleepDeviceや電源OFFでは発信は止まっていないのでは?と書きましたが、Humminbird のMEGA360と併用されている方から「振動子off」で振動子の発信 は360の干渉がなくなることからも、発信は止まっていると教えていただきました。今後、ライブスコープの発信を止めるときには振動子OFFを使ってみたいと思います。
魚探側がSleepや電源offになった場合、音波の発生を停止するという仕組みがない限りは画面を切っても多分、ライブスコープはバリバリ動いていると思うので、今後は魚にプレッシャーかけたくない場合はGLS10の電源をオフするようなスイッチをつけようかと思います。
まとめ
超長文を最後までおよみ頂き、ありがとうございます。
※自分も書いてて疲れました。
結論としてはライブスコープの本来の性能を発揮するためには12.5V以上を安定して印加でき、電流もしっかり流せるように太めの配線で、必要ならDCDCコンバーターで24Vを印加しましょう
また、追加で情報あればアップしていきたいと思いますが、自分の疑問は一旦納得したので実験はもう終了かなと思います。
また、質問などあればコメントください。
コメント
いつも楽しく拝読しております。
ライブスコープの「校正」について質問があります。
現在、エコマップウルトラ前後2台とライブスコープ(GLS10)を使用しております。
先日、ライブスコープのフォワードモードとパースペクティブモードの校正に成功しました。しかし、別の画面に切り替えたり、スリープ状態から再びライブスコープ画面に戻ると「未校正」に戻ってしまいます。
何度か校正をし直してみましたが、結果は全て同じでした。
GPSマップを使用しているマリーナの知人も「そんなものだよ。同じ症状だよ。毎回、校正し直しだよ」と言っていました。
これがある意味、「普通」なのでしょうか?
もし何か改善策をご存知であれば、お教えください。
よろしくお願いいたします。
コメントありがとうございます。正直、校正を行ったこともなく逆に参考になりました(笑)ありがとうございます。
で、WEBで確認すると公式のページにも「Calibration is lost when switching from Forward or Down to Perspective and vice versa」とあるので、毎回校正内容はやり直しと言うことになると思います。
魚探に関して自分は全然使いこなせてないので、自分も校正でどれくらい効果あるのか試したいと思います。
一度、お返事をお送りしたのですが、なんだかパソコンの調子が悪く、届いてないような気がするので、再度コメントを遅らせていただきます。
ご回答、ありがとうございました!
ライブスコープのモードをパスペにすると、校正がその都度必要なのですね。
疑問が解消され、すっきりしました!
ちなみに、私はブラックボックスのみ24Vのエレキ(ボイジャーM27×2発)と同じバッテリーから電源を取っています。魚探4台(ローランスHDS2台とガーミンウルトラ2台)はクランキングバッテリー(ボイジャーM31)から取っています。
ブラックボックスには、(普段使わないアンカーライトスイッチを流用して)オンオフスイッチを設置して、使わないときは節電に努めています。
エレキとブラックボックスを同じ24Vから電源供給していますが、今のところ干渉などはありません。たぶん、モニターでなく、GLS10の電源なので、エレキを踏んで画面が乱れるということはございません。
バッテリー上がりの保険として、一応、Bothスイッチも設置しております。
さらなる保険として、ボートにはモバイルエンジンスターターを常備しています。
これからもいろんな記事を楽しみにしております!